岩崎龍二のつくるうつわは、日々私たちが感じる、時の移ろいのように、目で愛でることのできるうつわだと思います。

ふと、豊かな暮らしとは、私たちの周りに起こっている些細な変化をいかに気づき感じることができるかという点が大きく作用するのではないかと考えたことがあります。

日の長さの変化、花や草木の色づき、空の青、宵の深さ、四季の色どり、季節の食材の持つ色、これらは、自然が与えてくれるよどみのない美しさの一端であるでしょう。

岩崎龍二のうつわや花器の持つ色の美しさを見ていると、そういった日常を見渡せば幾通りもある色の持つ美しさが、時間の流れを少しゆるやかに感じさせ、豊かな暮らしへの視野を広げてくれるということに気づかされる気がします。